佐賀大学 ティーチング・ポートフォリオ

氏名
石井 美恵

教育の責任

学生が自分の個性を発見し、他者を尊重し、多様な社会で生きてゆくための教養としてアート(美と技)を教えるのが教育の責任と考えています。

教育の理念

芸術のアート、アルスの語源はギリシア語のテクネに帰着し、人間が手を介して素材を加工し、製品・作品をつくる行為です。キュレイトは解釈するという意味です。アートキュレイテイングではアートを通じて自ら問いかけ「文化的価値の多元性」を発見して理解する「想像力」と、他者にも問題提起してアートとコミュニケーションをとるための「テクネ」を学びます。アートと対話し、それを解釈して価値づけをし、それを伝え、護る「テクネ」を学び、地域と連携して実践する新しい「ミュゼオロジー」を通じて「テクネの国際性」で地域と世界を結ぶ研究をします。

教育の方法

文化財保護、博物館資料の保存(コンサヴェーション)とは、マテリアルの素材と特性をしらべ、それが長持ちする方法を考え、かつそれに含まれる精神性や信仰など目に見えないものまでも伝えることです。コンサヴェーションは美術史、民俗学、考古学、博物館学、文化遺産学、保存科学学、分析化学などにまたがる文理融合型の研究領域です。そのため美術史と保存科学の文系、理系の教育、研究の両方の方法で授業を行います。
「博物館資料論」では資料(美術品)を安全に取り扱い、目視で調査し、資料カルテの作成、文献調査、美術史系論文の書き方、参考文献の書き方、口頭発表の仕方を教えます。さらに展覧会カタログ、キャプション、展示解説パネルなど博物館学芸員に必要な文書作成やアウトリーチも教えます。
「博物館資料保存論」では資料(美術品)を光学機器を使用して観察し、素材を科学的に分析して鑑別する方法を実験、実習を通じて教えます。資料のマテリアルに合わせた保存環境、展示環境の整備、さらに資料の文化的、歴史的背景を尊重した保存方法のあり方を理解するための保存倫理や芸術理論も教えます。

今後の目標

国内外の文化遺産分野にかかわる専門職をつなぐ研究活動と、佐賀の染織文化遺産を保存し、継承する研究活動に力を注ぎたい。

エビデンス

1. シラバス
2.論文、著書

参考資料

参考URL

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シラバス

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